肝がん
肝臓のがんは、肝臓にできた「原発性肝がん」と別の臓器から転移した「転移性肝がん」に大別されます。原発性肝がんには、肝臓の細胞ががんになる「肝細胞がん」と、胆汁を十二指腸に流す管の細胞ががんになる「胆管細胞がん」のほか、小児の肝がんである肝細胞芽腫、成人での肝細胞・胆管細胞混合がん、未分化がん、胆管嚢胞腺がん、カルチノイド腫瘍などのごくまれながんがあります。日本では原発性肝がんのうち肝細胞がんが90%と大部分を占め、肝がんというとほとんどが肝細胞がんを指します。肝がんは、肺がんや子宮頸がんと並び、主要な発生要因が明らかになっているがんの1つです。最も重要なのは、肝炎ウイルスの持続感染です。ウイルスの持続感染によって、肝細胞で長期にわたって炎症と再生が繰り返されるうちに、遺伝子の突然変異が積み重なり、肝がんへの進展に重要な役割を果たしていると考えられています。肝炎ウイルスにはA、B、C、D、Eなど様々な種類が存在しています。肝がんと関係があるのは主にB、Cの2種類です。世界中の肝がんの約75%は、B型肝炎ウイルス(HBV)およびC型肝炎ウイルス(HCV)の持続感染による慢性肝炎や肝硬変が背景にあるといわれています。日本では、肝細胞がんの約70%がHCVの持続感染に起因すると試算されています。このため、日本の肝がんの予防としては、肝炎ウイルスの感染予防と、持続感染者に対する肝がん発生予防が柱となります。また、アルコールのとり過ぎは発がんの可能性を高めますので、注意が必要です。
ゆうあいクリニックで行われている肝がん検診
肝臓にはFDGの集積を妨げる酵素が存在するので、原発性肝がんはPETで検出するのは困難です。一方、転移性肝がんは、組織学的に大部分が扁平上皮癌,腺癌であるため,多くはFDGが良好に集積するので、PET検査が適しています。ゆうあいクリニックの検査では、原発性肝がんには腹部超音波と腹部CTが、転移性肝がんにはPETと腹部超音波がそれぞれ利用されます。
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注意事項
- 前日から検査終了まで運動はお控えください。筋肉を使うと画像の精度が落ちることがあります。
- 検査薬剤(FDG)注射後、薬剤が全身に行き渡るように安静室で1時間前後の安静をとっていただきます。安静中は読書、散歩、会話などはお控えください(会話をすると喉頭(のど)の筋肉が、読書をすると目の周囲の筋肉のほかに、本を持つ両腕や頭部を支える頸部の筋肉が運動することになります)。余計な領域にFDGが集まってしまうと、病変へ集まるべきFDGの量が減ってしまいます。その結果、安静にしていれば見つけられたはずの病変が見逃されるおそれがあります。
- 妊娠中またはその疑いのある方は受診できません。
- 糖尿病などで、検査施行時の血糖値が高い場合は、検査の感度が低下する場合があります。
ゆうあいクリニックのがん検診には、腹部を含む頭頂部から大腿基部までのCT検査が標準でセットされています。
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注意事項
- 妊娠中またはその疑いのある方は受診できません。
上腹部超音波検査
ゆうあいクリニックの検診では、スタンダード、スタンダード脳プラス、プレミアム、人間ドック、人間ドック脳プラスの各コースに標準でセットされています。
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注意事項
- 撮影のためにゼリーをつけたプローブ(探触子)を使います。ゼリーは体に無害です。
肝がんを検査する腫瘍マーカーには、基本6項目、消化器4項目が有効です。
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ゆうあいクリニックのすべての検診コースに含まれています。
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肝炎ウィルス検査は、ゆうあいクリニックで実施するすべての検診コースに標準でセットされています。
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